2012.7.13
 パールキャンプの後で、ニューヨークに滞在している娘夫婦の所に立ち寄りました。目的の一つは、メトロポリタン美術館やニューヨーク近代美術館を訪れ、不朽と呼ばれる名作を見ることです。音楽もそうですが、芸術は人間の創造力の無限の可能性を感じさせてくれるので、作品に触れることによって心が広がっていくのを覚えます。

 特にメトロポリタン美術館での一日は、幸せこの上ない体験でした。無数にあるギャラリー(展示室)の中でモネの睡蓮シリーズやゴッホ、ゴーギャン、レンブラントなどの作品群に文字通り囲まれながら、部屋の中央にあるベンチに腰を下ろし、しばしの時を過ごしました。名作と呼ばれるこれらの作品が発散するエネルギーには、見る人々に時の流れを超えて強く訴えかけてくる何かがあります。
 
 わたしは絵は素人ですし専門的な知識は持ち合わせていませんが、それでも、作家によるモチーフや構成、色使い、タッチ(筆致)の違いを楽しむことができます。特に絵具を重ねて行く油彩では、タッチの違いが作風を大きく変化させます。
 
 ベンチに座りながら名作の数々を見るわたしの脳裏には、これまでの65年の歳月がよみがえってきました。人生も絵画のようなものかもしれません。ある時代はゴッホのように力強いタッチで駆け抜けて行ったかもしれませんし、マチスのように鮮明な色使いで自己を誇示した時代もあったでしょう。また、レンブラントのように光と影が微妙に錯綜する時代を生きてきたでしょうし、もしかしたら今は、それらのすべての時代のタッチが幾重にも折り重なって、モネの睡蓮のように何とも言えない味わいを醸し出しているかもしれません。
 
 そして、わたしたちの人生の絵画の特徴の一つは、いろいろな人の手が加わっているということです。人生のキャンバスに下地を塗る幼少の時期には、家族や教師をはじめ数々の人々が援助してくれました。そして成長したわたしたちは、その下地の上に思い思いの色の絵具を重ねながら人生を歩んで来ました。その絵のあちらこちらには、辛い時、悲しい時にそっと寄り添ってくれた大切な人々の筆が添えられています。また、何かを達成した時にともに喜んでくれた人々の筆の跡も彩りを添えています。
 
 おもしろいのは、他の人々からのそうした筆の跡は、キャンバスに近寄るとよく見えるのですが、遠く離れると絵画全体に見事に溶け込んで、存在すらも感じさせないということです。でも、そのいくつかのタッチがなければ、わたしたちの人生の絵画はくすんだものとなっていたことでしょう。
 
 そしてもう一つ。わたしたちの人生の絵画は未完成です。さあ、これからどんな絵具を重ねていきますか。また、どのような人のタッチが彩りを添えるでしょうか。
by ohkimakoto | 2012-07-13 00:00 | 2012年分
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