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2013.09.27
 今、末娘たち家族の新居であるジョージア州アトランタに来ています。アトランタと言えば『風と共に去りぬ』の舞台になった町として有名です。南北戦争下、アイルランド系移民の父とアメリカ南部のフランス系名家出身の母を持つスカーレット・オハラの半生を描いた、マーガレット・ミッチェルの壮大な作品です。しかしこの作品は、 あくまで南部白人の視点からのみ描かれたものであり、「奴隷制度を正当化している」として根強い批判と抗議を受け続けていることも確かです。

 面白いことに、そのミッチェルゆかりのアトランタに来る飛行機の中で、日本では11月1日から公開される予定の映画、『42~世界を変えた男~』を観ました。ご存じの方も多いと思いますが、世界で初めて黒人メジャーリーガーになったジャッキー・ロビンソンと球団のゼネラルマネジャー、ブランチ・リッキーとの物語です。リッキーは激しい非難を浴びながらも黒人であるロビンソンをメジャーリーグに迎え入れます。背番号「42」を付けて孤独な戦いに身を投じたロビンソンと彼を支え続けたリッキー。

 当時のメジャーリーグのオーナー会議では、ドジャースを除く全15球団が黒人であるロビンソンのメジャーでのプレーに反対します。しかしロビンソンは、そのような人種差別の逆境の中でも活躍を続けます。そして没後の1997年には、彼の背番号「42」が全球団で初の共通永久欠番となりました。また、彼がドジャースの選手として初出場した4月15日は「ジャッキー・ロビンソン・デー」として制定され、各球団の全選手が背番号「42」のユニフォームを身に着けてプレーをすることになっています。

 確かに、ミッチェルが描いた南北戦争の時代と第2次大戦後のロビンソンが活躍した時代には1世紀の開きがあります。また、国を分けた内乱とスポーツでは、話の重みも違うかもしれません。しかし、わずか1日の間にたまたまこの2人の人物について想いをはせる機会を得たわたしには、また1つの発見がありました。それは、人類の歴史が「人の可能性を解き放つ戦い」の連続だということです。

 先週も述べたように、人の「弱さ」は人の可能性の解放を阻みます。そしてわたしは、その「弱さ」を構成する最大の要素が「視野の狭さ」なのではないだろうかと思っています。

 ここで重要なのは、視野は謙虚にならないと広がらないということです。それまでの自分の物の見方や考え方が不完全であることを認めた時に初めて、わたしたちは枠を超えることができます。歴史はロビンソンやリッキーのように、時には痛みを伴うこの作業を果敢に実践した人々が永続する成功を収めることを教えてくれます。

 「視野」を英語では「ビジョン」と呼びます。「視野(ビジョン)」を広げて可能性を解き放つ時、わたしたちを待つのは「可能性の宇宙」です。
by ohkimakoto | 2013-09-27 11:20 | 2013年分
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