2014.01.24
 先週の月曜日は成人式でした。この日はIPC主催のわたしの講演会があり新幹線での移動でしたが、駅では振袖姿の若い女性が慣れない足取りで寒風の中を歩く様子がなんとも初々しく、また微笑ましく見えました。成人式を迎えられた方々に、そしてお子さんやお孫さんを20歳のこの時まで慈しんでこられたみなさまに心からお祝いを申し上げます。自立に向かっての第一歩ですね。

 成人式を迎える娘を持つある父親の言葉が胸に響きます。「悔しいけど、うれしい」。このお嬢さんは東日本大震災の津波で命を落としました。成人式には友達と一緒に写真での参加となりました。娘をこよなく愛していた父親は、この日のためにアルバムの中から一番いい表情の写真を選びます。そしてそれを加工して、成人式の時に着せたかった振袖を着せます。でき上がった写真を見て、父親は言うのです。「悔しいけど、うれしい」

 子どもの頃に交通事故で両親を同時に亡くした方の話がテレビで紹介されていました。一瞬にして不幸を背負うことになった彼女ですが、周囲の人々の温かい支えを受けて育ちます。喜んで受け入れてくれた親戚の家族、学校の友達。みんなやさしく親切でした。でもある夜、ふと考えます。「もし両親が生きていたらどうなっていたのだろうか?」彼女の心に浮かんできたのは、「悲しいけど、うれしい」という言葉でした。

 人生には自分ではどうすることもできない、思いがけないことが起きます。悔しく、悲しい、できることなら起きてほしくなかった出来事です。そして、自分が1人の人間としていかに無力かを思い知らされるのです。

 そのような悔しく悲しい想いは、記憶というものが存在するかぎり人の心から消すことは難しいでしょう。それは、津波で娘を失った父親や両親を事故で亡くした女性も同じでした。にもかかわらず彼らの口から出た「うれしい」という言葉はどうして生まれたのでしょうか?

 アインシュタインの言葉にヒントがあります。「わたしたちを取り巻く問題は、その問題が起きたのと同じレベルでは解決することはできない」。つまり、自分が置かれた状況のままで解決を図るのではなく、視野を広げて過去・現在・未来を俯瞰(ふかん)し、そこに関わったすべての人や出来事に想いをはせることにより、人の心はあらゆるものを受け入れることのできる可能性を解き放つのだ、という意味です。

 人には弱さがあります。ましてや過去の出来事は変えることはできません。しかし、自分を取り巻く人や事物を通して心の視野を少しでも広げることができれば、また新たな世界が開けてくるのではないでしょうか。

 ジョン・ワズワース社長は最近よく「みなさまは独りではありません」という言葉を口にします。彼もまた希望を失った時に新たな世界を見た人でした。そして、その後の出逢いの積み重ねが彼の視野を大きく広げていきました。

 モリンダ ジャパンも間もなく15周年を迎えます。たくさんの方々の支えを受けて今があることを忘れないようにしたいと思います。そしてどんな時でも、関わってくださる方々に「でも、うれしい」と言っていただける会社にしたいと願っています。
by ohkimakoto | 2014-01-24 00:00 | 2014年分
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モリンダ ジャパン社長 黄木信からのメッセージ
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