年度始めの4月も半ばを過ぎ、新入生や新入社員のみなさまは新しい環境に少しは慣れた頃でしょうか。以前携わっていたコンサルティングの世界でも、大型連休前の今頃から新年度向けのセミナーが本格化します。
思い出すのは、東京台場のホテルで10年ほど前のこの時期に開催した一般向けのマネジメント研修です。参加者の中に、大学に入学したばかりの若い女性がいました。同僚のコンサルタントのお嬢さんです。大学入学を機に社会人としての素養を身に付けさせたいとの父親の計らいで、わたしのセミナーに出てくださったのです。 「7つの習慣」では、人に仕事を任せる時には「使い走りのデリゲーション(委任)」ではなく「全面的なデリゲーション」をするようにすすめています。仕事のやり方までいちいち指図をして管理する「使い走りのデリゲーション」をしていてはいつまで経っても人は育たず、自分も楽にはならないので、相手が結果に対して自分で責任を取ることができる「全面的なデリゲーション」を取り入れるべきだと教えています。 しかし、「全面的なデリゲーション」には、委任を受けた人が勝手なことをしてしまうというリスクがありますね。それを回避する方法が「実行協定」です。委任する前に、「望む成果(結果として何が期待されているのか)、ガイドライン(守るべき基準やルール)、リソース(達成のために使える人員、資金など)、アカウンタビリティー(進捗や評価の基準)、評価の成果(成否により何が起きるのか)」の5つを話し合って決めるのです。 実は、セミナーに出席してくださった女子大生の父親である同僚のコンサルタントは、携帯電話が欲しいと言ってきた当時多感な中学生だったお嬢さんにこれを応用し、「実行協定」を交わしたのです。お嬢さんの意見を尊重しながら各項目を決めていきました。 「望む成果」は「コミュニケーションの手段として、ルールに従って自分の携帯電話を持つこと」、「ガイドライン」は「1.成績に影響をあたえない、2.契約料金を超えた分は自分で払う、3.親からの電話には優先的に応答する」、「リソース」は「1.月の小遣い、2.自分の貯金、3.充電のための電気、4.家のパソコン」、「アカウンタビリティー」は「1.電話会社からの毎月の請求額、2.学校の成績」、「評価の成果」は「成績が下がったら、その時点で携帯電話の使用を2週間禁止する」です。 それから6年。セミナーに来てくださったお嬢さんにこう尋ねました。「携帯電話は何回、使用禁止になりましたか?」彼女は答えました。「3回止まりました」 親が止めたのではありません。「実行協定」に従ってお嬢さんが自主的に止めたのです。そこには親からの強制も思春期の子どもとの間によくある親子の感情的な対立もありません。双方とも協定に従っただけです。 モリンダの活動は、人間関係の絆を結びながら製品を愛用してくださる方やメッセージを伝えてくださる方の輪を広げていくものですが、それを円滑に進めるためにも、この「実行協定」を応用していただければと思います。
by ohkimakoto
| 2014-04-18 00:00
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