連日の日本人科学者のノーベル賞受賞のニュースに、日本中が喜びに包まれています。どの業績も、長年にわたってうまずたゆまず継続してきた研究の成果としてもたらされた発見です。途中であきらめたり信念を曲げたりしていたら、今回の受賞には至らなかったことでしょう。医学生理学賞を受賞した大村 智さんが、研究者が身につけるべき属性として、人としての誠実さやひたむきさの重要性を挙げておられたのが印象的でした。
ノーベル賞とはまったく異なる話題ですが、同じ週に歌舞伎に関する興味あるニュースが流れました。四代目市川 猿之助さんが、コミックで世界的な人気を誇る「ONE PIECE(ワンピース)」を歌舞伎にアレンジし、「スーパー歌舞伎Ⅱ(セカンド)『ワンピース』」として10月7日に公演をスタートさせました。それだけでも斬新な取り組みなのですが、実は猿之助さん、足りないものがあると考えました。人気音楽グループ「ゆず」のコンサートを見てこう思ったそうです。「この観客との一体感は歌舞伎には決して見られない」。そこで「ワンピース」の舞台では、今までになかった新たな手法を取り入れました。観客を巻き込むのです。「全体の完成度は90パーセント。残りの10パーセントはお客さんを含めて完成する」とのこと。猿之助さんの心にあるのは、若い世代に歌舞伎に触れてもらい、次第に遠のきつつある客足を少しでも取り戻すことだそうです。 そしてもう一つ。10月7日付けの読売新聞大阪地域版に「『校長・教頭』M-1挑戦」という記事が出ていました。たまたま大阪への飛行機の中で見つけました。大学時代に落語研究会を創設した者としては見逃せない記事です(笑)。思わず心の中で拍手しました。現役の校長先生と教頭先生がプロの漫才の登竜門であるM-1に挑戦したのです。2人が勤務するのは堺市北区にある大阪府立金岡高校。今年4月から漫才の創り方を通じて発想力を鍛える「笑育(わらいく)」の授業を取り入れているそうです。M-1グランプリ2015にコンビ名「校長・教頭」で挑戦したのは和栗 隆史校長(54歳)と綾井 俊行教頭(52歳)。多忙な毎日の中で夕方5時を過ぎてから練習を繰り返し、同校から一緒に出場した生徒同士の組と共に1回戦を見事突破。全3,472組のうちの900組に残りました。残念ながら2回戦で敗れはしたものの、審査に当たった吉本興業関係者の評判は上々だったようです。 みなさまは、まったく分野の異なるこの3つの出来事から何をお感じになるでしょうか。わたしは、この欄でも何度か取り上げさせていただいているテーマですが、それぞれにふつふつと湧き上がるような強烈な「志」を感じるのです。 気の遠くなるような研究の積み重ねの中で発見へのプロセスに至るまで科学者を突き動かしてきたのは、人類のために貢献したいという志でしょうし、猿之助さんの志は「伝統の世界を代表する者の一人として、歌舞伎を若い世代も含めてもっとたくさんの人々に知ってもらいたい」というものでした。また「校長・教頭」のお二人の心にあったのは、子どもたちが人と人とのつながりの大切さを笑いを通して理解し、表現力やコミュニケーション能力を高められるように少しでも力になりたいとの想いでした。 わたしたちが日々携わる活動に強烈な志があることを喜びたいと思います。健康と経済を通して一人でも多くの方々に幸せになっていただくことにより、「世界のために何かいいことをさせていただく(Do something good for the world)」のです。
by ohkimakoto
| 2015-10-09 00:00
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